運動の視点
多様な働き方を尊重し、働く人たちが活躍できる社会をめざして
1. 多様な働き方を尊重する仕組みづくり、ワーク・ライフ・バランスの実現、均等・均衡待遇の実現に向けた政策の実践
2. 働く人たちが活躍できる魅力ある産業の実現
3. 男女が共に活き活きと暮らせる社会の実現に向けて
4. 地域力を高めるために〜まちづくり政策の推進〜
5. 産別再編統合に向けた取り組みの推進
6. グローバルな視点をもった労働運動の構築に向けて
7. 対話力の強化に向けて

 第4期の位置付け
− 多様な働き方を尊重し、働く人たちが活躍できる社会をめざして −
  • わたしたちは、常に働く人たちの雇用の安定、労働・生活諸条件の維持改善、また、経済的・社会的地位の向上を目的に労働運動をすすめていかなければなりません。
  • 今後の人口減少社会、グローバル化のさらなる進展、競争の激化・スピード化、格差社会の是正などさまざまな要因を克服し、また、対応していかなければなりません。企業は社会的責任を果たし、すべての雇用形態で働く人々が活き活きと働き生活できる諸条件の構築をしていかなければなりません。その中で、労働組合の果たすべき役割は重要です。
  • ILOのフィラデルフィア宣言(1944年5月)は、「労働は商品ではない」という原則をかかげています。この原則を遵守し、「労働の尊厳が保てる社会」を構築するため生産性3原則でかかげる「雇用の確保」「労使協議」「公正な分配」の実践が求められます。
  • また、市場原理主義の蔓延、グローバル競争の激化、労働ビックバンに代表される労働の規制緩和の動き等を考えると、わたしたちは、国際社会で起きている現象を正確にとらえ、産別の政策・運動に結びつけることが重要です。
  • さまざまな環境をとらえ、わたしたちは、多様な属性やその人たちが持つ価値観や発想を取り入れ、お互いに認め合うことが大切です。その活力を働く人たちの働きがいや生きがいの向上、新しい価値観の創造に結びつけ個人の能力を最大限発揮できる労働環境を構築していかなければなりません(ダイバーシティー・ワークルール)。また、多様な働き方を尊重し、働く人たちが活躍するためには、中期政策大綱で確認した生活者・市民、自立した個人が、それぞれの場面においてバランスのとれた生活を営み、あらゆる労働条件面において均等・均衡がとれた社会の構築が求められています。その実現のためにも「政策」と「実践」が両輪となった運動を推進します。
  • 特に、わたしたち流通サービス産業において、属性や雇用形態に関わらず、多様な働く人々が活躍できる労働社会をめざすために、以下の7項目を「運動の視点」とし、具体的な実践に向けては、「中央執行委員会−部会−加盟組合」を基軸としていきます。
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運動の視点
1. 多様な働き方を尊重する仕組みづくり、ワーク・ライフ・バランスの実現、均等・均衡待遇の実現に向けた政策の実践
(1)多様な働き方を尊重する仕組みづくり
  • 多様な人材を活かし、互いを認め合い、新たな働きがい生きがいの向上、新たな価値を創造・実現することが重要です。
  • 多様な人材が働くためには、能力面だけではなくその人たちの生活環境、労働に関する意識等さまざまな要因をつかみ、価値観やニーズに合った多様な働き方を選択できる選択肢を用意し、働くものが、個人の能力を最大限発揮し、公平な評価が行われ、生産性を向上させていくことが求められています。
(2)ワーク・ライフ・バランスの実現
  • 働くものがやりがいある仕事と充実した私生活のバランスをとりながら、個人個人の持っている能力を最大限発揮できるようサポートする取り組みが求められています。特に、わたしたちの産業は労働時間について問題があり、仕事の量・質・成果と労働時間、時間に対しての意識、拘束時間と生活時間等について改革が求められています。
(3)均等・均衡待遇の実現
  • 均等・均衡待遇の実現に向けて、通年方針等にもかかげ取り組みを推進し、さまざまな取り組みが行われています。わたしたちは、さらにこの取り組みを推進していきます。
  この(1)〜(3)の3つの視点は、ひとつひとつが関連性をもっており、相乗的にとらえて運動をすすめる必要があります。また、この運動は、政策的視点だけではなく、組織的な活動と両輪ですすめていかなければなりません。
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2.働く人たちが活躍できる魅力ある産業の実現
(1)多様な働き方を尊重する労働社会の実現
  • 労働条件の再構築に向けて、「人」が大切な資源であることを再認識し、基本的労働条件である賃金・労働時間について取り組み目標や指針を基盤として加盟組合と一体となった取り組みを強力に推進するとともに、均等・均衡の実現に向けた取り組みを継続して行う必要があります。
  • わたしたちの産業は、生産性の向上につながるモノ・サービスの創出、新規市場の開拓、企業体力の強化が常に求められています。また、これらを実現するのは、そこで働く者の創造力、実現力、実行力です。 そのためには、運動の視点の1でかかげた視点の実現に向けた取り組みを行ない、多様な人材が個人の能力を最大限発揮でき、活躍できる魅力ある企業の集合体にしていかなければなりません。
(2)産業の価値と社会的地位の向上をめざして
  • 持続的な経済成長のためには、地域社会とともに成長・発展する取り組みと同時に産業全体の生産性の向上をはかり、内需主導型の安定的な成長をめざす必要があります。
  • 具体的には、流通サービス産業の生産性向上に向けた研究を実施します。また、「産業政策」の具体的な実践として、CSRに関する実践対応項目の明示、障がい者の就労促進に向けた対応等を行うとともに、部会を中軸として加盟組合の具体的推進に向けた取り組み、業種特性にあわせた部会独自の政策課題の研究を行います。
(3)組織拡大の推進と組織基盤の再構築
  • 組織拡大は、産業別組織が自ら行う重要な活動領域です。特に、わたしたちの産業は、全産業と比較しても組織率が低位な実態であり、雇用労働者や企業内の従業員を代表すべき労働組合がその存在を問われ始めています。未組織企業の新規拡大、有期契約労働者や関連企業の組織化をより加速化させる必要があります。また、「個人加盟を可能にする新たな組織づくり」の実現に向けて具体的な検討を行います。
  • 加盟組合においては、労働法制等の今後のさまざまな動きを視野において考えると、事業所単位における従業員代表、労働協約の拡張適用もとらえ、直接雇用している従業員の組織化をさらにすすめ、真の従業員代表をめざした取り組みをしていかなければなりません。
(4)経営対策活動と産別労使関係の推進に向けて
  • 経済的規制が緩和され、グローバル戦略により経営の再構築がスピーディーに行われ、その戦略に基づき、企業のM&A、統合、系列化、コア事業への集中化等が業種を問わず行われています。このようなさまざまな市場経済の資本の行為に、労働組合がどのように判断し、どのように対応するか等を常に考える必要性が高まっています。
  • このようなさまざまな環境の変化の中でも、労働組合は、労働者の労働条件の維持改善その他経済的地位向上をはかることを目的とする団体であることは不変です。経営者と対等で協議、交渉できる唯一の団体として経営対策活動をより積極的に行い、労使における情報の共有化を積極的にすすめ、組合員の声を把握し提言活動を行い、より魅力があり強固な企業にしていかなければなりません。また、産業別組織は、その取り組みをより強固にするため、スピーディーな変化に対応できる政策発信、支援・指導の体制等をさらに強化していく必要があります。
  • 魅力ある人材が集まり活躍する産業の実現のために、産別活動や加盟組合における活動だけではなく、産業内における労使関係による産業全体での取り組みは重要です。今期においても、さまざまな産業課題の解決に向けて産別労使関係をより発展させていく必要があります。
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3.男女が共に活き活きと暮らせる社会の実現に向けて
  • わたしたちの産業は、女性が多く働く産業として、「男女共同参画社会の実現」をめざし、「多様な働き方を尊重する仕組みづくり」「ワーク・ライフ・バランスの実現」「均等・均衡待遇の実現」というトライアングルな課題を解決していかなければなりません。
  • また、多様な働き方の女性・男性がともに活躍できる企業・産業の実現に向け運動を推進するとともに、女性の活躍の場(労働組合活動への参画、職場における参画)の拡大に向けた取り組みをさらに強化していかなければなりません。労働組合活動への参画については、国際社会の男女平等原則をもとに、将来的な姿を描き、段階的な取り組みを推進していきます。
  • 男女共同参画社会の実現に向けた取り組みを推進するために、労働組合のあらゆる活動領域において男女共同参画の考え方を意識し運動の日常化をはかります。具体的には、男女共同参画推進室のもとに男女共同参画推進会議を設置し、さまざまな課題を協議するとともに、加盟組合の男女共同参画推進担当者と連携をとり加盟組合と一体となった取り組みを推進します。また、産別組織内外とのネットワークを形成し運動の幅を広げることも重要です。
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4.地域力を高めるために〜まちづくり政策の推進〜
  • わたしたちは、「まちづくり政策」策定後、さまざまな推進体制で運動をすすめてきました。しかし、全国をみると地域間格差は、さらにすすみ、財政上の破綻または破綻に近い状況の市町村も増加しているのが現状です。
  • 今期は、「まちづくり政策」を基本とし、「まちづくり政策の推進」から地域格差問題を真剣にとらえる必要があります。
  • 「まち=社会」、「まちづくり=社会づくり」、そのための「ひとづくり」という視点から地域力の強化をめざした運動を推進します。
  • 具体的には、今までの点の取り組みから平面的に範囲をとらえ、県をはじめとする地域での取り組みを推進します。その地域を定性・定量の側面から分析し、デメリットの克服、地域の良さの発掘、新しい価値観の創造などを提案できるスキームの確立を行います。
  • 中長期的には、「公」は経営の質を高め、「民」は社会性を高め、「公」と「民」が一体となり、あらゆる面で安心して生活できる地域社会の構築をめざします。
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5.産別再編統合に向けた取り組みの推進
  • 2007年の両組織の定期大会において「新産別の姿」と「統合時期」を提示しそれぞれが組織的に決議することをめざし、精力的に再編統合推進委員会・再編統合推進委員会企画委員会を行ってきましたが、「新産別の姿」の提示は、きわめて厳しいとの判断から当初確認したスケジュールを変更し全体的に1年間延長することとなりました。
  • 産別組織の「見えざる分立のロス」を克服し、私たちを取り巻くさまざまな環境変化に的確に対応し、組合員に対しても、ナショナルセンターにおいても、また、社会的にも大きく貢献できる新しい産別組織の実現を必ずや果たしていくという目的は不変です。新産別として、社会的に、国際的に力が発揮できる組織をめざすとともに、各産業領域の地位の向上に向けた活動の推進が可能な体制を構築する必要があります。
  • そのあるべき姿をめざして、精力的に残された課題の解決に向けて取り組むとともに加盟組合との意見交換の場を積極的に設けていきます。
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6.グローバルな視点をもった労働運動の構築に向けて
  • グローバル化の進展、国際競争の激化、自由主義経済の進行等、わたしたちは、常にグローバルな動きに関心を持ち、情報を集約していかなければなりません。
  • 政治、経済的動向はもちろんのこと、それらの動向が、労働環境、労働運動にどのような影響をおよぼすかを正確につかみ、グローバルな視点で自分たちの軸を構築し、わたしたちの政策や運動に結びつけていくことが重要です。
  • また、経済体制の民主化における労働運動の構築のため、わたしたちの労働運動としての経験や今後の方向性を伝えていくことが、支援交流の大切な役割となります。
  • わたしたちは、労働運動を推進するために、グローバルな視点(鳥の目)と日本国内、産業、企業的な視点(虫の目)でものの動きをとらえることを常に求められていることを忘れてはなりません。
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7.対話力の強化に向けて
  • 今期、わたしたちは、この流通サービス産業をより高質な社会にするため、さまざまな課題に向けて取り組みを行い課題解決に努めなければなりません。課題解決に向けてより対話力を高めることが求められています。
  • 政策の策定、決定、実践の過程において、ナショナルセンター、産別組織、加盟組合の各レベル内、各レベル間、組合員との対話力をより高めることが労働運動により活力を持たせることになります。各レベルにおける組織がそれを自覚し責任を果たしていかなければなりません。
  • グローバル化の進展にともない国際的対話の重要性は、より高まると考えられます。対話力を強化し価値観の共有化をはかることが重要です。そのためにも、UNIを通じた取り組み、2国間交流等を通じた取り組みを中心とした活動を積極的に推進します。
  • 対話力の強化に向け日常の対話の手段としてIT技術の戦略化について研究を行います。
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